2005年度第2回研究交流会
セキュリティ向上は真の住宅地の価値たりうるか
-セキュリティに関わる計画・技術・管理運営の最新動向-」
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とき 平成17年10月29日(土) 午後2時30分~5時00分
ところ (財)名古屋都市センター 大研修室
主催:(社)都市住宅学会中部支部
共催:住宅金融公庫名古屋支店・(財)名古屋都市センター |
趣旨
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近年、住宅の新しい価値としてセキュリティが着目されており、公的基準・認定制度の創設や自主防犯組織の立ち上げと共に、実際のプロジェクトベースにおいても意欲的な取り組みが行われている。今回はその中で先進的な事例の実際をご紹介いただき、現在の計画・技術・管理運営の水準についての理解を深めると共に、「住宅の価値」の視点からこれからの住宅のあり方についての議論を深めたい。
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(1)住宅の防犯性能に関わる経緯と今日的動向 |
三重大学 建築学会 高井宏之
- 日本は最も安全な国の1つであったが、近年、犯罪認知件数が急増している。愛知県の犯罪発生率は全国2位。
- アメリカでは1960年代より、コミュニティ防犯が登場。イギリスでは1980年代より建築担当官制度が普及。日本では近年であるが、その考え方、ポイントは昔と変わらない。
- ただし、具体的な対策としては技術革新がすすみ、それに対応した形で多様な取組みが展開されている。
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(2)先進的な取組み |
事例1:一戸建て中規模住宅地「高森台の家」
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(株)ウッドフレンズ 柳田智弘 氏
春日井市高蔵寺ニュータウン (JR中央線「高蔵寺」駅 車9分)
- 総戸数 57戸
- セキュリティの内容
(1)街への車の進入路を2箇所に限定。外周を擁壁で囲み、全邸アプローチはタウン内からのみに。
(2)人用の進入路3箇所を含めた5箇所に監視カメラを設置。画像はインターネットを通じてNTTデータセンターに保存。
(3)オープン外構により、建物に近づけさせない
(4)玄関に不審者をeメールで知らせるセンサ付カメラ設置。ガレージ、勝手口にはカメラ付センサライト設置。
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事例2:一戸建て大規模住宅地「犬山もえぎヶ丘」
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名鉄不動産(株) 山口直樹 氏
犬山市もえぎヶ丘 (名鉄広見線「善師野」駅徒歩17分)
- 計画区画数 307区画
- セキュリティの内容
(1)進入路への監視用カメラ(5台)の設置。常時監視ではなく、1週間保存し、トラブル発生時にチェックする。現在は販売センターに保存しているが、将来は町内会の共有施設として集会所にデータ保存の装置を設置する予定。
(2)公園の監視用カメラ(3台)の設置。住民はパスワードによりインターネットでどこでも見ることができる。
(3)住戸の防犯性にも重視し、住戸メーカーでは人感センサー付きライトなどを設置。
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事例3:大規模集合住宅「NAGOYA緑彩都市メリア」
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三交不動産(株) 原田 操 氏
名古屋市北区 (地下鉄名城線「志賀本通」駅「平安通」駅徒歩7分)
- 総戸数 320戸(一工区 148戸、二工区 172戸)
- セキュリティの内容
(1)トリプルセキュリティ。メインエントランスで第1次のセキュリティがあり、各棟ごとに第2次のセキュリティ、さらに各住戸に第3次のセキュリティがある。
(2)機械や防犯カメラだけでなく、専任の警備員が24時間常駐。大規模マンションであるから可能。
(3)マグネットセンサー、ダブルロックなど住戸のセキュリティ
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(3)ディスカッション |
司会:高井
(略)
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